建設キャリアアップシステム

建設キャリアアップシステムで建設業が変わる!

1、建設キャリアアップシステム(CCUS)ってなに?

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、国土交通省が推進する、建設業に関わる技能者の資格・社会保険加入状況・現場の就業履歴などを登録・蓄積し、技能者の適正な評価や建設事業者の業務負担軽減に役立てるための仕組みのことです。

国土交通省は、建設キャリアアップシステムの導入スケジュールについて「運用開始初年度で100万人の技能者の登録、5年で全ての技能者(330万人)の登録を目標とする」とし、外国人技能実習生にもCCUS登録を義務化するとしています。
今後、建設キャリアアップシステムへの対応は、ますます必要性が高まります。

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または045-321-5364(月~金9時~17時)へ

2、建設キャリアアップシステムの目的は

技能者のキャリアを見える化

技能者一人ひとりの本人情報・保有資格・社会保険加入状況等をシステムに登録、個人カードに就業履歴の情報を蓄積していくことで、技能者のスキルやキャリアをわかりやすく「見える化」 します。

技能者が受けるべき適正な処遇を受けられることが目的です。

将来の技能者確保

若年層に、建設業が将来にわたり「魅力的な職業」であると認識してもらえるよう、個々の技能者のスキルアップが確実に処遇の向上につながる環境を整備します。

登録された就業実績や保有資格・講習受講実績などにより技能者の能力をレベル分けし、客観的に評価する基準の構築が検討されています。

事業者の業務負担軽減

現場で技能者の資格保有状況や社会保険加入状況を簡単に確認できるなど、現場管理の効率化が見込まれます。

また、建設業退職金共済事業本部(通称・建退共, けんたいきょう)が管理する退職金の管理なども統合されていく見込みで、事業者の事務作業の効率化も期待されています。

3、建設キャリアアップシステムで何が変わるのか

技能者は―

技能・スキルを客観的に評価でき、正当な賃金・処遇を受けられる
日本の建設業の歴史で、氏名と職種を公的に証明する仕組みは初めて。
CCUSカードには、本人確認を含めて公的な証明書や書類原本で事実が確認された情報が登録され、自分が誰か、なんという職種で、必要な資格は何を持っているのかなどの証明ができます。
さらにシステムでは裏付けがある情報と、裏付けのない情報が区別されます。

職人さんのステップアップの道筋が見えてくる
CCUSカードには、どんな資格があるのか、どれぐらい現場経験があるのか、職長として何現場をまとめてきたのか、どんな表彰を受けているのかなどの情報が蓄積されます。
保有資格や就業実績に応じて、技能者の能力を「見習い技能者」「中堅技能者」「職長・熟練技能者」「登録基幹技能者・上級職長」のようにレベル分け。各レベルによってカードの色を変え、目指すべきキャリアの道筋が明確になります。

野丁場で業者選定が変わる

野丁場で協力会社を選定する際、「有資格者の在籍状況」「現場経験の延べ日数」「社会保険の加入状況」など、様々な事業所の情報が明確になります。
技能者個人の情報は、所属する事業所の情報に紐づけされるため、技能者個人の資格取得や現場経験の蓄積が、そのまま事業所の評価を上げることにつながります。
所属する個人を特定する情報は、現場施工中以外には他の業者から閲覧できないよう制限できます。

町場で営業が変わる

町場(住宅市場・リフォーム市場)では、大手企業の宣伝力・ブランド力が大きな主導権を握っていて、実際の施工を担っている町場の小規模業者の施工力は評価されていません。町場の小規模業者の「施工力」「現場経験」の評価が曖昧だからです。

エンドユーザーのイメージ
大手住宅メーカー・大手リフォーム会社
地元工務店・町場の専門業者

・ブランドの安心感がある
・品質や技術が安定している
・割高かもしれないが安心できる

・価格は安い
・品質や技術にばらつきがありそう
・近所の職人という親近感がある

CCUSに登録できるのは「施工力」です。CCUSに登録された情報、すなわち裏付けのある情報で施主にアピールすることで、「中身で勝負する営業」が可能になります。いままでイメージ戦略の前に右往左往していた町場の営業が大きく変わる可能性を秘めています。

未来に生き残れる会社になろう

CCUSの大きな目的は、新たに建設業に足を踏み入れた新規入職者の経験を適切に評価して、誰が見てもわかる形で技能や現場経験を記録する「見える化」をすることにあります
建設業界に入ったら、毎日毎日の経験がきちんと蓄積され、ほかの会社に移っても、それまでの経験が無駄にならないように記録できる―。労働者の未来に責任を持っている企業・業界にこそ、人が集まります。「適切な保険加入」とCCUSが、未来に生き残れる条件になります。
また事業所の施工力の評価が、所属する技能者の経験や技能に左右されることになります。職人さんを雇用せずに外注としているケースでは、事業所の施工力がアピールできません。「キチンと雇って、責任をもって育てているマジメな事業所が選ばれる」のがこのシステムのキモです。

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4、みんなでCCUSに登録しよう

建設業のスタンダードに育てよう

今までの建設業の慣行を大きく変える可能性を秘めているのがこのシステムです。野丁場も町場も、若手もベテランも、もちろん性別を問わずにICカードを作りましょう。

原本を集めましょう

CCUS登録には、ありとあらゆる書面や証明書の「原本」を手元に集めることがスタートです。

本人確認・・・運転免許証がベスト
社会保険・・・健康保険証 被保険者証 ねんきん定期便など
資格関係・・・資格証、修了証
表彰関係・・・表彰状、認定証

最新の情報や申請様式・手引きなどは一般社団法人建設業振興基金の「建設キャリアアップシステム」特設サイトでご確認ください

 

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