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建設横浜ニュース

建設アスベスト東京、神奈川、大阪、京都の4訴訟、提訴から13年国企業の責任認定 最高裁初の判断「ただちに救済基金の創設を」

2021-06-04

 神奈川・東京・京都・大阪の建設アスベスト訴訟の最高裁判決(深山卓也裁判長)が5月17日に出されました。国は安全衛生法違反、アスベスト製造企業は共同不法行為により責任を認める判断が提訴から13年で初めて下されました。

 判決では、国はアスベストの危険性を1975年から予見しながら、安全衛生法に則り必要な対策を講じず、防じんマスクの着用の義務付けをしなかったとし、国家賠償の対象としました。企業もアスベストの危険性を知りながら、製品に警告表示をせずに販売を行った一定の責任があるとしました。

 一人親方に対しては人体に危険があることは、労働者に該当するか否かで変わるものでないとして、神奈川1陣のみ東京高裁で認められなかった一人親方の国の責任を認めました。

 しかし、屋根工など屋外作業者に対しては、風などで粉塵の濃度が薄められると判断して国の責任を否定、メーカーに対しても京都1陣、大阪1陣で認めた結論を覆し、クボタ、ケイミュー、積水化学工業の責任を否定しました。

 本判決は課題も残り、「一人残らず救済」に向け、引き続きの奮闘を判決後の集会で確認しました。

判決のポイント

・国の違法期間は1975年から2004年。この間、適切なアス ベスト暴露防止策を怠ったため屋内作業従事者に被害を補償する責任を負う。
・危険にさらされるのは労働者に限らず一人親方も保護の対象。
・建材メーカーは警告義務を怠った。一定のシェアのあったメーカーは共同の責任がある。
・屋外作業の被害は予見できなかった。国、メーカーに賠償責任はない。

「菅首相、原告に謝罪」和解案立法化へ

 最高裁判決と同日の5月17日、与党建設アスベスト対策プロジェクトチームにて統一和解案が取りまとめられました。また国の責任が明らかになったことにより翌18日には菅首相が原告に対し首相官邸で直接謝罪、原告が幅広い救済を求めました。参議院会館では院内集会が開かれ43人の国会議員が参加し、野田毅衆議院議員(与党建設アスベスト対策PT座長)から統一和解案が報告されました。小野寺弁護団団長は、「未提訴の被害者についても裁判を経ずに対象となる」ことに言及しました。

 集会後、統一和解案は与党PT、原告弁護団の立会いのもと、田村厚労大臣と原告代表で締結されました。

内容は国との賠償のみで550万円~最大1300万円(死亡時)が給付されるものです。ただし、屋外作業者の対象範囲や製造企業の責任については継続協議となりました。

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